今までのクマリン系殺鼠成分は、有効成分を蓄積させるために、長い期間連続で食べさせる必要がありました。近年、毒に対して抵抗性があるスーパーラットが出現し効き目の低下が問題化しておりました。ジフェチアロールは、クマリン系殺鼠成分の欠点を補うことができる成分で、１回の食べさせるだけで十分な殺鼠効力を発揮し、抵抗性があるスーパーラットにも効くという効果があります。作用はクマリン系殺鼠成分と同様で、外見的には変化は見られませんが、体内で徐々に内出血が起こり、エサの摂取量が減少し耳や四股が白くなり、静かに死亡します。クマリン系と異なり少ない摂取量で効果を発揮しますが、効果があらわれるまで５〜７日の日数が必要です。デスモアプロはジフェチアロールを25ppmの濃度で有効成分として配合、ネズミに対して嗜好性の高い小麦粉や糖類などを原料とし、ネズミが食べやすいφ５mmの赤紫色の顆粒状に成型された製剤です。デスモアプロは、食べれば確実に効果を発揮させる製剤であるので、いかに食べさせるかが成果の有無にかかってくるため、フィールドの状況に応じて工夫して食べさせることが必要です。
ワルファリンの３００倍効く